この度は、白石茂義公認会計士事務所のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
今回は、STP分析について紹介したいと思います。
STP分析とは何か?
中小企業の経営者であるあなたは「STP分析」をご存知でしょうか?
STP分析とは「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」という3つのプロセスから、マーケティング戦略の要となる部分を考えるためのビジネスフレームワークのことであり、フィリップ・コトラーによって提唱されたものです。
![STP分析の図](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=230x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/ib4158f21932df955/version/1585906897/stp%E5%88%86%E6%9E%90%E3%81%AE%E5%9B%B3.png)
特にあなたの会社が中小企業であるなら、大企業と比べて使える経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)が少なく、限られた経営資源で競争をしていかなければなりませんから、STP分析を行い、自分たちがどのような立ち位置でビジネスを行っていくべきなのかをハッキリさせておくことはとても重要です。
STP分析をやってみよう!
STP分析では、まず、セグメンテーション(Segmentation)のプロセスで、以下のような切り口によって市場を細分化し、市場の特性を分析していきます。
(B to Cであることを前提にするならば)例えば……
年齢・性別・家族構成・学歴・職業などの人口統計的変数(デモグラフィック)
価値観・性格・ライフスタイルなどの心理的変数(サイコグラフィック)
地域・人口密度・気候などの地理的変数(ジオグラフィック)
購買契機・使用頻度・ロイヤルティなどの消費行動に関する変数 などがあります。
次に、ターゲティング(Targeting)のプロセスで、細分化された市場の中で望ましいと思う領域を標的として探し出し、自分たちがどの領域で戦っていくのかを決定します。
このプロセスでは、先ほど挙げたような変数を切り口とすることで市場の特性を明らかにし、市場で自分たちが戦いを優位に進められそうな領域を見つけ出すことが目的になるわけですが、選択すべき領域は常に一つだけとは限りません。場合によっては、複数の領域で戦った方が良いケースも当然あり得ます。
![選択すべき領域は一つだけとは限らない……](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=432x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/ifdb78b95526dc6fe/version/1552907161/%E9%81%B8%E6%8A%9E%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%8D%E9%A0%98%E5%9F%9F%E3%81%AF%E4%B8%80%E3%81%A4%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A8%E3%81%AF%E9%99%90%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84.png)
但し、競合の動向を意識しすぎて、あれもこれもと手を出してしまうと、とても広い領域を選択してしまう危険があるので注意が必要です。
そこで、自分たちが攻めるべき領域を絞り込むことが難しいような場合には、先に捨てるべき領域の方から決めていくと、意外にスンナリと選択することができるかもしれません。
最後に、ポジショニング(Positioning)のプロセスで、選択した領域の中で、自分たちがどのような立ち位置でビジネスを展開していくのかを考えていきます。
尚、自分たちがどのような立ち位置でビジネスを展開していくのかを考える際には、ポジショニング・マップというものを使うと便利です。
ポジショニング・マップとは、選択した領域において、それぞれの位置づけがどのようになっているのかを可視化するためのツールのことであり、ターゲットである顧客が重要視すると思われる要因を二つ選び出し、これを軸にしてマトリクスを作成することで表します。
![ポジショニング・マップ](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=436x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/i2676f7a98255223b/version/1585906962/%E3%83%9D%E3%82%B8%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0-%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97.png)
ポジショニング・マップを上手く作成することができれば、現在の自分たちの立ち位置がよく分かるだけでなく、差別化ができそうな立ち位置なども見えてきます。
次回は、品質・コスト・納期(QCD)について解説したいと思います。
白石茂義公認会計士事務所では、士業コンシェルジュというコンセプトのもと、特に、愛媛県松山市、今治市、新居浜市、西条市の経営者の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
必要の際には、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。