商工組合中央金庫、利用したことありますか?(融資のキホンの応用!その4)

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今回は、商工組合中央金庫についてお話ししたいと思います。

商工組合中央金庫とは?

もしかしたら、中小企業を経営しているあなたは、「日本政策金融公庫なら利用したことがあるけど、商工組合中央金庫については、ちょっと利用したことがないかも……」ということはありませんか?

商工中金の略称で呼ばれている商工組合中央金庫とは、株式会社商工組合中央金庫法に基づいて設立されている政府系金融機関のことですが、中小規模の事業者を構成員とする団体やその構成員に対する金融の円滑化を図ることを目的としており、日本政策金融公庫と違って、原則として、中小企業等協同組合などのような商工組合中央金庫に出資をしている団体やその構成員でなければ融資をしてもらえません。

日本政策金融公庫の場合には、このような制約はありません!

つまり、仮に、あなたが商工組合中央金庫に融資を依頼したいと思ったとしても、あなたが商工組合中央金庫に出資をしている中小規模の事業者を構成員とする団体の構成員でなければ、原則として、受付窓口となる店舗(支店)に申し込みをしたとしても受け付けてもらえないということです。(但し、融資の相談をするだけであれば、中小規模の事業者を構成員とする団体の構成員である必要はありません。)

そのため、あなたと同じように、中小企業の経営者であっても、商工組合中央金庫を利用したことがないという人は意外といます。

尚、受付窓口となる店舗(支店)は、日本各地及び海外(ニューヨーク、香港、上海、バンコク)に設置されてします。(ちなみに、愛媛であれば松山に支店を設けています。)

商工組合中央金庫の立ち位置は……

実は、資金のほとんどを政府に依存している日本政策金融公庫と違って、商工組合中央金庫の場合には、かなりの部分を自ら資金調達しており、又、預金業務なども積極的に行っているので、商工組合中央金庫の立ち位置は、同じ政府系金融機関である日本政策金融公庫よりもずっと民間金融機関の方に近いといえます。

各金融機関の立ち位置のイメージ

そのため、組織を維持していくためには、民間金融機関と同じように、公益性ばかりではなく、収益性にも一定の配慮をしなければならず、日本政策金融公庫のように民間金融機関からは敬遠されがちな企業ばかりでなく、民間金融機関が融資をしたがるような規模の大きな中小企業についても融資を行っています(だからこそ、民間金融機関から「民業圧迫」と批判されるわけですが……)し、融資を受けるための審査についても、日本政策金融公庫と比べれば厳しい傾向にあります。

ただ、将来はどうなるか分かりませんが、今のところは商工組合中央金庫も政府系金融機関ですから、民間金融機関と比べれば、かなり有利な条件で融資をしてもらえますし、融資の可能性を真剣に検討してもらえます。

もし、あなたの会社が融資を必要とする際には、民間金融機関と比較する形で商工組合中央金庫の可能性も検討してみるとよいでしょう。

まあ、民業圧迫なんていう批判は、借りる側にはどうでもいいことですから……

会社が大きくなってくると、商工組合中央金庫を利用する機会も多くなる……

次回は、政府系金融機関や信用保証協会の真価について解説したいと思います。

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