なぜ、株式会社なのか?その4

この度は愛媛県今治市の白石茂義公認会計士・税理士・中小企業診断士事務所のホームページのブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

検索エンジンにより、いきなりこのページに飛んできた人は、その1から読まないと理解できないと思いますので、お手数ですが、その1から読んでみてください。

機関の分化の必要性

今日は、機関の分化について、説明したいと思います。

合理的な会社経営を可能にし、それにより、大規模経営が行えるようにするためには、経営環境の変化に素早く対応し、経営判断を迅速に行えるようにする必要があります。

しかし、一方では、株式会社では、実質的な会社の所有者である株主と、会社経営を任される者とが乖離してしまうことを容認していることから、慎重な経営判断をする仕組みも必要となってきます。

このように、『迅速』と『慎重』という、それぞれが対立する二つの必要性が、同時に生じているために、これらを調整する工夫が必要になってきます。

そのため、株式会社では、機関の分化をすることで、これらに対応しています。

例えば、標準的な株式会社であれば、『株主総会』、『取締役会』、『代表取締役』、『監査役』という4つの機関に分化します。(尚、この場合、取締役は取締役会の構成員であって、機関とはなりません。)

機関の分化の図

中小企業の場合はどうなるか?

そもそも、上述のような機関の分化は、株式会社では、実質的な会社の所有者である株主と、会社経営を任される者とが乖離してしまうことを想定していることから生じるものです。

しかし、多くの中小企業では、実質的な会社の所有者である株主と、会社経営を任される者とが乖離するようなことはほとんどありません。

つまり、機関を分化させる必要性は乏しいということです。

そのため、今の会社法では、非大会社であり、かつ、非公開会社である場合には、『株主総会』と『取締役』だけという、非常にシンプルな機関設計を認めています。(尚、この場合、取締役は機関となります。)

ここで、非大会社とは、最終事業年度に係る貸借対照表の資本金が5億円未満、かつ、負債の部の合計額が200億円未満の株式会社のことをいい、非公開会社とは、発行する全ての株式について株式の譲渡制限が設定されている会社のことをいいます。

もしかしたら、あなたの会社では、非大会社であり、かつ、非公開会社であるにも関わらず、『監査役』や『会計参与』などの機関を、形だけ設置して、知り合いの税理士などに、『監査役』や『会計参与』などに就任してもらったりしていないでしょうか?

監査役や会計参与を設置する必要があるかどうかを検討しているでしょうか?

もちろん、中小企業であっても、一定の規模の会社であって、取締役ではない外部の株主が多数いたりするような場合には、『監査役』や『会計参与』などの機関を設置する必要があるでしょう。

会社法上も、『取締役会』を設置すると、『監査役』などを設置する必要が生じます。

しかし、株主は親族だけで、しかも全員が取締役であるような場合には、形だけ、『監査役』や『会計参与』などの機関を設置しても、ほとんど意味はないと思います。

銀行などからの信頼性を得るための方法を、別途、検討した方が、結局は、上手くいくのではないでしょうか?

次回は、株式について、説明したいと思います。

白石茂義公認会計士・税理士・中小企業診断士事務所では、士業コンシェルジュというコンセプトのもと、中小企業の経営者の皆様の経営相談に応じております。

特に、愛媛県松山市、今治市、新居浜市、西条市の経営者の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。

必要の際には、お気軽にお問い合わせください。