実地棚卸の意外なメリット!(見える化をしよう!その14)

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このブログ記事は、2018年7月31日に改題・更新しました。

今回は、棚卸資産の見える化について考えてみたいと思います。

あなたが経営している会社ではどうですか?

あなたが経営している会社では、「実地棚卸」を真面目に行っているでしょうか?

企業の規模や業種などによって大きく事情は異なってきますが、それでも「実地棚卸」は手間がかかる作業であるという点では共通しているといえます。

そのため、「できるならやりたくない!」というのがあなたの本音ではないでしょうか?

けれども、「実地棚卸」の意外なメリットを知れば、あなたも本気で取り組もうと思うようになるかもしれません。

私が監査法人に勤務していた時には、いろんな企業の「実地棚卸」に立会いましたが、上場企業や大会社の場合、対象となる棚卸資産(=商品や製品、原材料)の品目数はとても多いのですが、それでも棚卸資産の整理・整頓がきちんとできているので、カウント作業は大変でも、どこに対象となる品目があるのかを探す手間はほとんどかかりませんでした。

品目数が多くても、棚卸資産の整理・整頓がきちんとできていれば、探す手間はほどんどかかりません!

しかし、これが棚卸資産の整理・整頓ができていない企業の場合だったらどうでしょうか?

カウント作業も大変ですが、その前にどこに対象となる品目があるのかをいちいち探しださなければなりませんから、とても時間がかかります。

しかも、在庫に関する記録が不正確だったりすると、あるはずのものがどこを探しても見つからなかったり、そもそも記録されていないものがあちこちから出てきたりして、「実地棚卸」の現場はとても混乱します。

棚卸資産を「見える化」する!

「実地棚卸」の時だけでなく、普段から棚卸資産の整理・整頓ができていないのなら、それは棚卸資産が見えていないのと同じことですから、日常的にさまざまな問題を引き起こしているはずです。

例えば、探している棚卸資産を見つけ出すことができないと、品切れしていると勘違いしてムダな注文をしてしまうことになりますし、又、そうやって余分な棚卸資産をたくさん抱えこんでしまうことで保管するスペースが足りなくなり、更に倉庫を借りるなどのムダな支出が生じてしまいます。

ムダな支出が生じてしまう……

けれども、「実地棚卸」を真面目に行っていないと、棚卸資産が自分たちに見えていないことを従業員たちはほとんど意識しませんから、このようなムダな支出が生じていることに気がつきません。

そのため、このようなムダな支出を減らすためには、従業員たちに棚卸資産が見えていないことを実感させ、棚卸資産を日常的に整理・整頓をさせる(=棚卸資産の「見える化」をする)必要があります。

そこで、従業員たちに棚卸資産が見えていないことを実感させる絶好の機会となるのが「実地棚卸」です。

既に説明したように、「実地棚卸」を真面目に行えば、棚卸資産が普段から整理・整頓されているのかどうかはすぐに分かりますし、「実地棚卸」を担当した従業員たちに棚卸資産の「見える化」が必要だと思わせることもできます。

従業員たちに棚卸資産の「見える化」が必要だと思わせることができる!

もちろん、「実地棚卸」はとても手間がかかる作業ですから、真面目に行うのは大変かもしれませんが、これだけの「実地棚卸」のメリットを考えれば、大変というのは理由にはならないのではないでしょうか?

次回は、業務を「見える化」することの本当の意味について解説したいと思います。

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