銀行の店舗数がこんなに多いのは……(地方銀行は大丈夫なのか?その3)

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このブログ記事は、2019年5月6日に改題・更新しました。

今回は、「店舗の役割とその存在意義」について考えてみたいと思います。

コンビニの店舗数と比べてみても……

中小企業の経営者であるあなたは、銀行の店舗数がとても多いと感じたことはないでしょうか?

銀行の店舗数がとても多いような……

調べてみると、都市銀行や地方銀行、第二地銀、信託銀行の2018年3月末の日本国内の店舗数は13,554店舗*1、信用金庫の2018年3月末の店舗数は7,347店舗*2、信用組合の2018年12月末の店舗数は1,660店舗*3となっているので、(信用組合だけ月がズレますが……)これらを単純合算すると、銀行の店舗数は22,561店舗あるということになります。

*1出典:一般社団法人 全国銀行協会から出されている2017年度決算の統計資料

尚、調査要綱には、対象にした銀行は、都市銀行5行、地方銀行 64 行、第二地方銀行協会加盟銀行(第二地銀協地銀、地方銀行Ⅱ)41 行、信託銀行4行および新生銀行、あおぞら銀行の合計 116 行であり、セブン銀行、オリックス銀行および農林中央金庫の計数は含まれていない旨の記載があります。

*2出典:信金中金 地域・中小企業研究所から出されている信用金庫統計の資料

*3出典:一般社団法人 全国信用組合中央協会のホームページ

日本国内におけるコンビニの店舗数はおよそ55,000~60,000店舗ぐらいあると推定できるので、人々が銀行の店舗に訪れる頻度とコンビニの店舗に訪れる頻度を考慮すれば、銀行の店舗数はかなり多いことが分かります。

店舗を資産として捉えるのか?それとも、コストとして捉えるのか?

銀行の店舗数がこれほど多いのには、当然、何か理由があるはずです。

銀行の店舗数がこれほど多いのはなぜか?

実は、日本では長い間、銀行の業務内容は銀行法などによって細かく規制されており、このような業際規制によって同質的な競争を強いられていた銀行が、唯一採れる経営戦略が取引の規模を拡大するという方法でした。

そこで、自らの事業エリアをできるだけ広げるために、(大蔵省による監督の下)多くの銀行が競って支店や出張所を設置したため、銀行の店舗数は多くなってしまったのです。

その後、金融ビッグバンなどによって規制緩和がされたことで、銀行が行うことができる業務の内容は拡大し、銀行によっては本格的に多角化を行うところも出てきましたが、顧客との接点でもある支店や出張所の重要性は以前よりも増し、他行に合併されるなどの特別な事情がない限り、これらが閉鎖されるということは最近になるまでほとんどありませんでした。

この流れに変化が見られるようになったのは、フィンテックやブロックチェーンと呼ばれるようなITの進展により、インターネット上で店舗と同じようなサービスが提供できるようになったからです。

特に、メガバンクと呼ばれる全国展開をしている都市銀行は、日銀がマイナス金利政策を導入したことを契機に、次々に効率の悪い地方の店舗の統廃合を進めています。

一方、地方銀行の場合には、もともと効率の悪い地方を基盤にしながら、地域密着をスローガンに事業展開してきたこともあり、今さら効率の悪さを理由に店舗の統廃合を急速に進めるのは難しい状態にあります。

「店舗を資産として捉えるのか?それとも、コストとして捉えるのか?」

地方銀行に問われているのは、正にそのことであり、店舗を資産として捉えるのであれば、「人対人だからこそできるサービスとは何か?」を追求していく必要があるはずです。

但し、あなたが融資の交渉をするために銀行の店舗に出向くと「相手がロボットだった!」なんて日が来ないと断言することはできませんが……

いつかロボットと交渉する日が来るのだろうか?

次回は、「担保や保証の限界」についてお話ししたいと思います。

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