企業経営「変えていくべきもの」と「変えてはいけないもの」

この度は、白石茂義公認会計士事務所のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

このブログ記事は、2019年6月15日に改題・更新しました。

今回は、企業経営の「変えていくべきもの」と「変えてはいけないもの」について考えてみたいと思います。

「変えていくべきもの」を変えていかないということは……

最近よく思うのですが、企業経営というのは“変化との戦い”でもありますよね。

そして、この変化のスピードは(私の気のせいでなければ?)段々と加速しているような気がします。

例えば、少し前に発売されたばかりの商品を買いに行くと、「もう次の新商品が発売されている!」なんて思うようなことは、最近では珍しくありません。

もう次の新商品が!

一方、日本人の気質なのかもしれませんが、変化を嫌う経営者は意外に多いのです。

経営者という道を選択した以上、危険とは無縁ではいられないはずなのですが、それでも、できる限り安全でいたいという心理はどうしても働くのでしょう。

ただ、勘違いをして欲しくないのですが、変化をしないことが危険性を下げるわけではありません。

それどころか、周りの環境が変化しているのに、これに合わせて変化をしていかないということは“環境に適応できていない”ということを意味しますから、むしろ危険性はずっと高くなります。

ですから、「変えていくべきもの」を変えていかないことは、企業経営に致命的なダメージをもたらす危険があるのです。

「変えてはいけないもの」を変えていくということは……

一方で、企業経営には「変えてはいけないもの」も確かにあります。

但し、こちらは未来永劫変えてはいけないというものではなく、数年、あるいは長くとも十数年というスパン(=間隔のこと)で企業経営を捉えた場合での話です。

数年から十数年というスパン(=間隔のこと)で、企業経営を捉えた場合での話です!

例えば、「経営理念(=企業の使命や価値観を表したもの)」と呼ばれるものは、毎年変えていくようなものではありませんから、「変えてはいけないもの」に分類しても差し支えないでしょう。

それに、世の中には時を経ても色あせない普遍的な価値観というものが存在します。

けれども、「経営理念」の中で謳われている企業の使命や価値観については、時代と共に少しずつ変化していくものだと考えるべきです。

なぜなら、人々の考え方や価値観の変化が人々の行動様式の変化や流行の変化を生み、そして、人々の行動様式の変化や流行の変化が企業経営に変化をもたらすのですから、「経営理念」の中で謳われている企業の使命や価値観についても変化をしていくのが普通だと考えられるからです。

又、たとえ「経営理念」の記述自体は昔からずっと同じものであったとしても、そのような「経営理念」の記述に対する解釈の仕方は、その時々で少しずつ変化をしているのではないでしょうか?

ですから、「変えてはいけないもの」についても、少しずつ変えていかなければ、企業経営を続けていくことは難しくなります。

まさに「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり……」ということですね。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり……

次回は、「中小企業を対象にした公認会計士の仕事」についてお話ししたいと思います。

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