続、新日本監査法人の処分について思うこと。

経営者の皆様、いつも私のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

前回まで事業承継の解説をしていましたが、ちょっとお休みして、今回は『新日本監査法人の処分』について解説してみたいと思います。

東芝問題に関連して、新日本監査法人に課徴金などの処分がされることが、2015年12月22日に、金融庁より公表されました。

以前にも、私のブログ新日本監査法人の処分について思うこと。で、感想を書かせて頂きましたが、その後も、多くの新聞報道などがされていますので、今回は、追加の感想を書かせて頂きます。

まず、新聞報道などを読んで、違和感を感じるのは、『監査法人(公認会計士)が、税務署の職員のような捜査権を持っていると勘違いされているのではないか?』というものです。

会計監査というのは、監査を行う会社(以下、クライアント)の経営者から、会計監査の依頼を受けて、監査法人(公認会計士)が、クライアントの財務情報が適正なのかどうなのかをチェックするものです。税務署のような捜査権に基づいたものではないので、おのずと限界があるのです。 

捜査権なんて与えられていませんよ・・・

そのため、提供される情報や資料は、監査法人(公認会計士)とクライアントとの信頼関係があることが、暗黙の前提となります。

『都合の悪い事実があるのではないか?』と監査法人(公認会計士)側が疑って、情報や資料の開示を要求しても、クライアント側が拒否をしたり、上手くかわされたりすれば、それ以上の追及手段はあまりないのが現状です。 

教科書的な対応としては、不適正意見を表明したりする方法などがあるのですが、これをすると、『監査法人が不適正意見を表明したために、クライアントが危機に陥った!』という事態になる恐れが高いため、なかなか実施できるものではありません。

今後は、監査法人(公認会計士)の独立性を高めるという方向で改革がされていく(クライアントとの距離をとる方向で改革する)のだと思われますが、これらの改革は、クライアントとの『馴れ合い』の危険を回避するのと同時に、クライアントとの『信頼関係の構築』を難しくする危険も有しています。

そして、あくまでも、私の感想ですが、今回の問題は、『会計の問題』ではなく、『経営の問題』です。

確かに、会計上の操作はされていたようですが、そのような操作をする原因は、経営者の会社経営の見通しの甘さと、自己保身から生じたものです。

監査法人(公認会計士)は、もっと早い段階で、このことを把握し、経営者をたしなめておく必要があったのだと思います。

会計の問題ではなく、経営の問題ではないですか?

中小企業の経営者の皆様、東芝ほどの大きな会社であっても、経営を誤れば、たちまち窮地に陥ることを理解されたと思います。

皆様はご自分の経営に自信を持っているとは思いますが、自分の経営がどうなのかを相談できる者を持つことは、今後も会社が生き残るためには、必要なことだと思います。

白石茂義公認会計士事務所・白石茂義税理士事務所・白石茂義中小企業診断士事務所では、『会計』だけでなく、『経営』に関する相談にも応じております。

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