事業性評価が導入されたら……(融資のキホンの応用!その12)

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今回は、事業性評価についてお話ししたいと思います。

事業性評価とは?

中小企業の経営者であるあなたは、近頃、「事業性評価」という言葉をよく耳にしませんか?

事業性評価とは、貸付先企業の財務的な評価や担保の評価だけでなく、事業内容や将来性なども考慮して融資の判断をすることです。

金融機関の融資に対する考え方は今後どう変わるのか?(融資のキホンの基本!その8)でも少し述べたように、今までのような貸付先企業の財務的な評価や担保の評価だけでなく、事業内容や将来性など考慮した融資の仕方に改めていこうとしているのは、金融庁が地域金融の将来に強い危機感を持っているからです。

確かに、このままでは、人口減少などの要因によって地方経済の規模はどんどん縮小し、これにより、ただでさえ減少傾向にある資金需要が更に減少して、地域金融の存立の基盤まで失われてしまう可能性があります。

地方経済の規模の縮小と地域金融の貸付先の減少の循環

そこで、このような負の循環に陥るのを回避するため、まだ地域金融に余力があるうちに貸付先企業の“将来”に評価の目を向けさせることで、率先して地方経済の立て直しを行うように仕向け、地方経済の規模が縮小することを阻止すると共に、地域金融の存立の基盤を今後も維持させようとしているわけです。

事業性評価が導入されたらどうなるのか?

おそらく、中小企業の経営者であるあなたにとって気になるのは、「事業性評価が導入されることで、銀行などの金融機関の融資の姿勢が今後どうなるのか?」ということではないでしょうか。

けれども、これについては、あまり楽観視しない方が無難です。

例えば、いくら貸付先企業の将来性を評価するとしても、将来だけが切り離されて存在しているわけではなく、過去の積み重ねの延長線上に将来が存在しているわけですから、財務的な評価では融資が難しいと評価された企業が“将来性があるので融資しよう!”と判断される可能性はかなり低いというのは想像に難くないでしょう。

財務的評価が低い企業に融資をすると、貸倒引当金の計上により金融機関の利益は減少します。

それに、貸付先企業の事業内容や将来性をどう評価するのかについては詳細な定めがなく、各金融機関の判断に任されることになりますから、融資を受けるための対策を立てるのがかえって難しくなり、今までよりも融資を受けにくくなるようなことも予想されます。

ただ、事業性評価が導入されることで、銀行などの金融機関とのコミュニケーションはこれまで以上に重要になってくるはずです。

そのため、これまでのように“ただ決算書を提出するだけ“では許されなくなり、今までは見向きもされなかったような情報についてまで、あれこれと事細かに質問されるようになるかもしれません。

しかし、これは、銀行などの金融機関が「この企業に融資をしても本当に大丈夫なのか?」という疑問に答えてくれる情報(状況証拠)を本気で欲しいと思っているということですから、見方を変えれば、こちらが主導権を握るキッカケにもなるはずです。

どのタイミングで、どの情報を、どのように開示するのか?

あらかじめ戦略を持って、主体的に情報開示をしていくことが大事になります。

結局、「事業性評価が導入されてどうなるのか?」は、経営者であるあなたの受け取り方次第といったところでしょうか……

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