銀行などの金融機関から、本当はいくらまで借りられるのか?(融資のキホンの応用!その8)

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今回は、借入可能限度額を超えた場合の対応についてお話ししたいと思います。

借入可能限度額 理論VS現実

以前、銀行などの金融機関から、いくらまでなら借りられるのか?(融資のキホンの基本!その2)で、新規の借入可能限度額は、

新規の借入可能限度額=返済期限×(税引後当期純利益+減価償却費)-既存の借入額

という算式で、ザックリと求めることができると説明しました。

もちろん、この説明は“論理的には正しい!”のですが、現実には、この借入可能限度額を超えて借入れをしているケースが相当数あります。

その原因として、最も多いと予想されるのは、融資を受ける企業側、融資をする銀行側、双方で将来の税引後当期純利益に対する見積もりが甘かったというものです。

税引後当期純利益の見積もりが甘い……

例えば、×0年末の時点において、返済期限が5年、税引後当期純利益が100万円/年、

減価償却費が50万円/年、既存の借入額は0円だとしたなら、新規の借入可能限度額は、

5年×(100万円+50万円)-0円=750万円ということになりますから、少し余裕を持って700万円の融資を受けたとしましょう。

しかし、×1年~×5年の実際の税引後当期純利益が70万円/年だった場合、

本来の借入可能限度額は、5年×(70万円+50万円)-0円=600万円だったということになりますから、×0年末の700万円の借入は、少し余裕を持って融資を受けたつもりだったのが、実は借入可能限度額を100万円も超えていたことになります。

もし、借入可能限度額を超えてしまったら……

上述のようなケースの場合、“直ちに返済不能”ということになるかといえば、そんなことはありません。

借入可能限度額を超えても、直ちに返済不能になるわけではない……

実際には、入出金のタイミングさえ見誤らなければ、一時的に返済資金を準備することは可能です。ただ、このままでは資金が足りなくなることは明らかですので、なるべく早く追加借入れをすることが必要になります。

そのため、上述のケースであれば、既に借入可能限度額を100万円オーバーしているのに、更に、追加の借入れをしなければ企業を存続させられない……という皮肉な状態に陥ります。

一方、融資をした銀行からすれば、追加借入れに応じなければ、当該企業はいずれ返済不能ということになってしまいますから、このまま黙って放っておくこともできませんし、だからといって、追加融資に応じた場合に、更に当該企業の業績が悪化するようであれば、追加融資する分まで焦げついてしまうことにもなりかねません。

そこで、銀行として追加融資に応じるべきか否かは、「将来の税引後当期純利益がどれくらいになるのか?」によって判断が変わってくることになります。

ですから、万が一、あなたが経営している会社がこのような立場に置かれたとしたなら、銀行から追加融資を引き出せるかどうかは、「業績が将来回復する見込みであることを、銀行側にどれくらい信じさせることができるのか?」にかかっているということになります。

そのためには、業績が回復する見込みであるという根拠を積極的に銀行に提示するぐらいでなければなりません。

それなのに、銀行と対話することから逃げ回っているようでは……

結局、返済原資が、税引後当期純利益+減価償却費であることに変わりはありません!

次回は、金融検査マニュアルが廃止された後どうなるのか?について予想してみたいと思います。

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