銀行から融資を受けられなくても、少人数私募債という方法があります?(上手に資金調達しよう!その11)

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前回までは、銀行から融資を受けるという資金調達方法に限定して解説してきましたが、今回からは、それ以外の資金調達方法について説明したいと思います。

少人数私募債という方法

少人数私募債というのは、会社法で定められた会社が、50人を超えない範囲(つまり、49人まで)で、縁故者や役員、取引先などを対象に、「社債」を発行することによって、直接資金を調達するものです。

個人では、少人数私募債を発行できません!

社債を発行する場合、一般大衆を相手に直接資金を調達することになるので、彼らを保護する必要があることから、会社法や金融商品取引法などの多くの規制をクリアしなければならず、非常に手間がかかるため、上場企業ぐらいしか利用していませんでした。

そこで、少人数私募債では、募集人数を制限したりすることで、簡易な手続きで発行できるよう工夫されています。

銀行から融資を受ける場合と比較しても、

  • 発行会社が、発行条件を自由に決められる。
  • 担保が必要ない。
  • 赤字決算の会社でも利用できる。

など、かなり緩い条件で資金調達することが可能になっています。(但し、発行に際して、全く制限がないわけではないので注意!)

でも、少人数私募債を引受けている人は……

少人数私募債ならば、銀行から融資を受けられない会社であっても、引受けてくれる人さえ確保できるならば、資金調達をすることが可能になります。

しかし、引受ける側からすると、「ちょっと考えさせてください」と言いたくなる方法ではないでしょうか?

発行会社が発行条件を自由に決められるということは、引受ける側にとって、不利な条件で発行されやすいということです。担保が必要ないということは、万が一のことが起こった時には、全く返済してもらえない可能性があるということです。赤字決算の会社でも利用できるということは、最初からリスクが高い恐れがあるということです。

しかも、これが株式の引受けであれば、曲がりなりにも、株主権を行使することで、会社経営に口をはさむこともできますが、社債は債権であるため、会社経営に口をはさむことは基本的にできず、引受けた後は譲渡制限もされるので、ただ無事に返済してもらうのを祈るのみです。

大丈夫なのかな?

そのため、発行者側と引受ける側との間で、強い信頼関係が必要であり、普通は、血縁者や昔からの親友ぐらいしか引受けてくれる人はいないはずです。

実際には、様々な事情から断わることができない縁故者や取引先などが引受けたり、資金に余裕がある経営者が節税目的で利用したりするケースが多いようです。

けれども、せっかく、このような制度が用意されているのですから、プレミアムを付けて、引受ける側にメリットを感じてもらえるよう努力したり、引受けた人に対して、積極的に情報開示をしたりして、喜んで引受けてもらえるようにすれば、会社の信用力も増し、資金調達で困ることも少なくなるのではないでしょうか?

まぁ、理想論かもしれませんが……

次回は、通常の新株発行による資金調達方法についてお話ししたいと思います。

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