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このブログ記事は、2018年5月9日に改題・更新しました。
今回は、クロスSWOT分析について紹介したいと思います。
SWOT分析の弱点を克服するために……
前回紹介したSWOT分析とは、自社の置かれている状況を「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの側面に分けて分析する手法のことでしたが、SWOT分析は、専ら、自分たちの頭の中にある情報を整理するためのツールであって、新たな経営戦略などを発想するのには向かないという弱点がありました。
そこで、このような弱点を克服するために工夫された方法が「クロスSWOT(スウォット)分析」です。
クロスSWOT分析では、SWOT分析で紹介した「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの側面を次のように組み合わせることで分析を行います。
![クロスSWOT分析の図](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sd175ba47308b7fa8/image/i8b4a449116e8a825/version/1586601008/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9swot%E5%88%86%E6%9E%90%E3%81%AE%E5%9B%B3.png)
「強み(Strength)×機会(Opportunity)」:機会を逃さず強みを最大限に活用する。
「強み(Strength)×脅威(Threat)」:強みを活かして脅威を回避する。
「弱み(Weakness)×機会(Opportunity)」:機会を逃さないように弱みを克服する。
「弱み(Weakness)×脅威(Threat)」:弱みと脅威が最小化するように回避する。
クロスSWOT分析の4つの組み合わせ!
まず、経営戦略を発想する上で最もベーシックな組み合わせが、「強み(Strength)×機会(Opportunity)」です。いわゆる“攻めの経営”を実践するための戦略を発想するものであり、市場において積極的に仕掛けていくには何をすれば良いのかを考えるための組み合わせです。
次に、「強み(Strength)×脅威(Threat)」は、外部環境の悪化に負けずに、自社の強みを活かすためには何をすれば良いかを発想するための組み合わせです。今のような時代に最も必要とされる“市場で生き残るための方法”を考える組み合わせともいえます。
そして、「弱み(Weakness)×機会(Opportunity)」は、自社の課題を克服して、チャンスを逃さないようにするにはどうすれば良いのかを発想するための組み合わせですが、どちらかというと、経営課題を見つけるための組み合わせとして活用することの方が多いでしょう。
![「なぜ、チャンスを活かせないのか?」という質問により経営課題を見つける!](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=378x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/id3b0feee921e26c4/version/1525869871/%E3%81%AA%E3%81%9C-%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%92%E6%B4%BB%E3%81%8B%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%8B-%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E8%B3%AA%E5%95%8F%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8A%E7%B5%8C%E5%96%B6%E8%AA%B2%E9%A1%8C%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%81%A4%E3%81%91%E3%82%8B.png)
最後に、「弱み(Weakness)×脅威(Threat)」は、いわゆる“守りの経営”を実践するための戦略を発想する組み合わせであり、この状態になるのをどうやれば避けられるのかを考えるための組み合わせです。尚、この戦略の延長線上には「撤退戦略」があります。
クロスSWOT分析をする上での注意点!
クロスSWOT分析もSWOT分析のひとつであることには違いはありませんから、クロスSWOT分析の効果を上げるためには、複数の視点からの異なる意見を収集できるような工夫をしなければならないという点については変わりがありません。
そのため、私のような経営相談を専門としている第三者に参加してもらうか、それが無理ならば、少なくとも会社の各部門の主要なメンバーには同席してもらって、なるべく多くの意見が収集できるようにする必要があります。
又、SWOT分析を実施する時と同じように、それぞれの意見を発表してもらう際には、出された意見に対して批判をしないというルールを徹底しなければならない点も変わりがありません。
なるべく多くの人に意見を出してもらうためにも、このルールは非常に重要になりますから、経営者であるあなた自身が率先して守らせるようにしてください。
![アイディアを発想するブレーンストーミングと同じです!](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=412x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/i549f7d72973a6b4d/version/1525870714/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%92%E7%99%BA%E6%83%B3%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%A8%E5%90%8C%E3%81%98%E3%81%A7%E3%81%99.png)
どうでしょうか?あなたの会社にふさわしい経営戦略は思いついたでしょうか?
次回は、3C分析について解説したいと思います。
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