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このブログ記事は、2017年6月10日に改題・更新しました。
今回は、製品ライフサイクル仮説(理論)とキャッシュフローの関係についてお話ししてみたいと思います。
製品ライフサイクル仮説(理論)とは?
中小企業の経営者であるあなたは「製品ライフサイクル仮説(理論)」というものをご存じでしょうか?
製品ライフサイクル仮説(理論)とは、製品や産業にも、生物と同じように寿命があると考える仮説(理論)のことです。
![製品ライフサイクル仮説(理論)の図](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=513x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/if4489fee834dc6d9/version/1586935245/%E8%A3%BD%E5%93%81%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB%E4%BB%AE%E8%AA%AC-%E7%90%86%E8%AB%96-%E3%81%AE%E5%9B%B3.png)
尚、製品ライフサイクル仮説(理論)では、このように、製品や産業が誕生してから、終焉を迎えるまでを「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つの段階に区分するのが一般的です。
製品ライフサイクルの各段階における課題とは?
キャッシュフロー経営に関する書籍を読むと、営業活動によるキャッシュ・フローがプラス、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローがマイナスの状態が望ましいという記述をよく見かけます。
もちろん、このような指摘が間違っているとは思いませんが、製品ライフサイクルの存在を考慮すると、少々、現実味に欠けるようにも感じます。
![望ましいのは分かりますが……](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=338x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/ie67b9b0131b09af6/version/1528978018/%E6%9C%9B%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%AF%E5%88%86%E3%81%8B%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8C.png)
そこで、製品ライフサイクルの各段階におけるキャッシュフローの状況や課題について考えてみましょう。
<導入期>
導入期においては、営業活動によるキャッシュ・イン・フローはほとんど見込めません。
しかも、成長するためには、多額の投資活動によるキャッシュ・アウト・フローが必要になります。
そのため、生き残っていくために、どうやって資金調達をするのかが、この時期の経営課題となります。
![導入期のCFの状況](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=670x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/i6c6404e2e7235c6b/version/1586935358/%E5%B0%8E%E5%85%A5%E6%9C%9F%E3%81%AEcf%E3%81%AE%E7%8A%B6%E6%B3%81.png)
<成長期>
成長期においては、営業活動によるキャッシュ・イン・フローがどんどん増加します。
けれども、導入期ほどではないにしろ、投資活動によるキャッシュ・アウト・フローも増加するため、思ったほどキャッシュは増えません。
成長機会を見極めながら、どう財務バランスをとるのかが、この時期の経営課題となります。
![成長期のCFの状況](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=670x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/ibd8ebd3ba4912af9/version/1586935363/%E6%88%90%E9%95%B7%E6%9C%9F%E3%81%AEcf%E3%81%AE%E7%8A%B6%E6%B3%81.png)
<成熟期>
成熟期においては、増加を続けていた営業活動によるキャッシュ・イン・フローが、途中から、だんだんと減少し始めますが、それでも、投資活動によるキャッシュ・アウト・フローが急速に減少するため、企業内にキャッシュが蓄積されやすくなります。
そのため、この時期の経営課題は、蓄積されたキャッシュの活用方法を見つけ出すことになります。
![成熟期のCFの状況](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=670x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/ia7367265b21a71f9/version/1586935401/%E6%88%90%E7%86%9F%E6%9C%9F%E3%81%AEcf%E3%81%AE%E7%8A%B6%E6%B3%81.png)
<衰退期>
衰退期においては、営業活動によるキャッシュ・イン・フローがどんどん減少しますが、投資活動によるキャッシュ・アウト・フローがほとんどないので、導入期や成長期ほどの切迫感はないはずです。
キャッシュを減らさないように、いかに上手に撤退するのか、もしくは、イノベーションを起こせるのかが、この時期の経営課題となります。
![衰退期のCFの状況](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=670x10000:format=png/path/sd175ba47308b7fa8/image/i22732f6730a87a7e/version/1586935445/%E8%A1%B0%E9%80%80%E6%9C%9F%E3%81%AEcf%E3%81%AE%E7%8A%B6%E6%B3%81.png)
次回は、黒字倒産について解説してみたいと思います。
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