PDCAサイクルを回す際に、経営者であるあなたは評価(Check)を厳格に行っているつもりでも……(中小企業経営者のためのPDCAサイクル入門!その7)

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今回は、評価(Check)の過程で注意するべきことについてお話ししたいと思います。

きちんと評価(Check)をしているつもりでも……

中小企業の経営者であるあなたは、PDCAサイクルを回す際に、評価(Check)をどれくらい厳格に行っているでしょうか?

評価(Check)をどれくらい厳格に行っているのか?

もし、評価(Check)が“いいかげん”に行われているようなら、わざわざPDCAサイクルを回す意味がありませんから、あなた自身は評価(Check)を“いいかげん”に行うつもりはないはずです。

しかし、あなた自身はそう思っていたとしても、評価(Check)が“いいかげん”に行われている可能性はあります

例えば、評価(Check)を行う際に、「良かった」あるいは「悪かった」といったような個人の意見や感想を述べることだけに終始してしまうような場合はどうでしょうか?

残念ながら、これでは評価(Check)を行ったことにはなりませんから、せめて計画(Plan)で定めた目標通りに「できた」あるいは「できなかった」ということぐらいは述べる必要があります。

つまり、評価(Check)の過程では、まずは計画(Plan)で定めた目標との差異がどれくらいなのかを明らかにすることが求められているのであって、そのことに対する個人の意見や感想などは特に求められてはいないのです。

KGIとKPI

PDCAサイクルは計画(Plan)を立案するところから始まりますが……(中小企業経営者のためのPDCAサイクル入門!その5)でも説明したように、評価(Check)とは事実を客観的に検証することですから、できるだけ数値を使って計画(Plan)するべきです。

できるだけ数値を使う!

そこで、計画(Plan)を立案する段階でKGI(Key Goal Indicator)を設定し、企業として目指すべき目標を明らかにしておくことが望ましいでしょう。

又、KGIを設定しただけだと、実行(Do)の段階で担当者が何をどれくらいすればよいのかが分かりにくいので、KGIを設定する際には、同時にKPI(Key Performance Indicator)についても設定しておくと便利です。

具体的には、KGIが目標売上高で設定されているとすれば、KPIは見込み客への目標訪問件数や目標提案件数などを設定することになります。(あくまでも一例ですが……)

尚、KGIとKPIは常に一対一の関係になるとは限りません。場合によっては、KPIを複数設定する方が望ましいこともあります。

差異の原因を追究する際に注意するべきこととは?

目標との差異がどれくらいなのかを明らかにしたら、次は、その原因を追究する必要があります。

けれども、差異の原因を追究する際には、特定の人物のせいにするのは避けましょう。

例えば、「Aさんがミスをしたせいだ!」と短絡的に判断するのではなく、「なぜAさんがミスをしたのか?」という風に、ミスの原因を調査してみてください。もしかしたら、Aさんに任せたXという作業がミスを誘発しやすいものなのかもしれません。

そうだとすると、たとえAさんを担当から外しても、新たな担当者が同じミスをする可能性があります。

このように、特定の人物のせいにしたとしても、ミスが生じる根本的な原因を追究しなければ、真の問題解決には繋がらないのです。

根本的な解決にはなりません!

次回は、改善(Action)の重要性とその難しさについて解説します。

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