有税処理?あなたの会社の利益は実態を表しているのか?

この度は、白石茂義公認会計士事務所のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

今回は、「有税処理」について解説したいと思います。

有税処理とは何か?

経営者であるあなたは、「有税処理」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

有税処理?

有税処理とは、税務上は損金として認められなくても、会計上は費用として処理することをいいます。

おそらく、これだけではピンとこないでしょうから、もう少しだけ説明をします。

会計の計算では、売上などの「収益」から経費などの「費用」を差し引くことで「利益」を算定します。

一方、税務の計算では、「益金」から「損金」を差し引くことで、税金を計算する対象となる「課税所得」を求め、これに税率を乗じることで税額を算出します。

「収益」=「益金」であり、かつ、「費用」=「損金」であれば、「利益」=「課税所得」が成立するので特に問題は生じないのですが、

  1. 「収益」だが「益金」とはならないもの
  2. 「益金」だが「収益」とはならないもの
  3. 「費用」だが「損金」とはならないもの
  4. 「損金」だが「費用」とはならないもの

がそれぞれ存在するため、会計と税務の間で乖離が生じます。

そもそも「会計」と「税務」は違うものです!

そして、これらの中で最も多く発生する可能性の高い 3.「費用」だが「損金」とはならないものが、主に有税処理の対象になるのです。

有税処理がされていないということは……

有税処理をすると、「費用」だが「損金」とはならないものが計上されることで、

「利益」<「課税所得」(利益よりも課税所得の方が大きくなる)状態となり、税金の額は変わらないのに利益の額は少なくなるという経営者にとっては“うれしくない”事態が起こります。

税金の支払額は少なくならないのに、銀行などの金融機関に見せる決算書の利益の額は少なく計上されてしまう……経営者にとってこんなバカな話はありませんから、ほとんどの経営者は有税処理を嫌がります。

ただ、上場企業では、会計監査を行う公認会計士や監査法人が許してくれないので、きちんと有税処理をしています。

しかし、中小企業では会計監査がされないこともあり、ほとんどの企業が有税処理をしていません。おそらく、あなたが経営している会社でも有税処理をしていないのではないでしょうか?

中小企業はほとんど有税処理をしていない……

もちろん、有税処理などしていなくても、税法に従って決算書を作成しているのですから、税務署に怒られることはありません。

それに、税法に従ってきちんと決算書を作成していれば、銀行などの金融機関も有税処理をしていないことについてはあまり気にしていないようです。

けれども、本来、「利益」<「課税所得」となるべきところを、有税処理をしない*ことで、

「利益」=「課税所得」として計上しているということは、課税所得に合わせて、実態よりも利益を過大に計上しているわけですから、いわば“合法的な粉飾”をしているのと変わりません。

*有税処理をしないということは、会計上は費用として計上すべきであっても、税務上の処理に合わせて費用として計上しないということです。

経営者自身がこのことを強く自覚できているのであれば特に問題はありませんが、そうでないとするなら、決算書で計上されている利益は実態よりも過大に計上されていることに全く気がついていないということになります。

さて、あなたは大丈夫だったでしょうか?

次回は、「赤字の影響」についてお話ししたいと思います。

前へ←      →次へ

白石茂義公認会計士事務所では、士業コンシェルジュというコンセプトのもと、特に、愛媛県松山市、今治市、新居浜市、西条市の経営者の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。

必要の際には、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。