減価償却方法の種類、どれくらい知っていますか?(あなたの減価償却は間違っている?その4)

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このブログ記事は、2018年7月16日に改題・更新しました。

今回は、「定額法」と「定率法」以外の減価償却方法について考えてみたいと思います。

「定額法」や「定率法」だけじゃありません!

中小企業の経営者であるあなたは、減価償却方法についてどれくらいの種類があるのか知っていますか?

減価償却方法についてどれくらいの種類があるのか知っていますか?

「定額法」と「定率法」については、定額法と定率法、実は両方とも……(あなたの減価償却は間違っている?その3)で説明しましたが、減価償却方法の種類はそれだけではありません。

『企業会計原則注解』の注20では「定額法」「定率法」「級数法」「生産高比例法」という4つの減価償却方法と厳密には減価償却ではありませんが「取替法」という方法が紹介されています。

「級数法」とは、「定率法」の簡便法であり、算術級数的に逓減した減価償却費を計算する方法です。

減価償却費=(取得原価-残存価額)×償却率

償却率={耐用年数-(経過年数-1)}/{耐用年数×(耐用年数+1)÷2}

又、「生産高比例法」とは、固定資産の利用割合に応じて減価償却費を計算する方法です。

減価償却費=取得原価×当期利用量又は時間/見積総利用量又は時間

実は、会計上はこれら以外にも減価償却方法はいくつかあるのですが、それらは税務上認められておらず、又、「級数法」についても税務上認められていません。

会計上はOKでも、税務上は認められていないものもあるので注意!

「定額法」「定率法」「生産高比例法」を分類すると、時間を基準に費用配分を行う「定額法」「定率法」利用量を基準に費用配分を行う「生産高比例法」に分けることができます。

両者を比較した場合、より正確に費用配分を行えるのは、利用量を基準に費用配分を行う「生産高比例法」の方ですが、固定資産の総利用可能量が物理的に確定でき、かつ、減価が主として固定資産の利用に比例して発生するものでなければ適用することができません。

そのため、「生産高比例法」は、税務上は鉱業用資産および鉱業権に適用範囲が限られています。

「取替法」とは?

「取替法」とは、同種の物品が多数集まって一つの全体を構成し、老朽品の部分的取替を繰り返すことにより全体が維持されるような固定資産について適用されるものですが、なぜ、減価償却という手続きを行うのか?(あなたの減価償却は間違っている?その1)で説明した「全額費用として処理する方法」と考え方は同じものです。

「取替法」については、税務上も所轄税務署長の承認があれば選択することができますが、会計上の「取替法」と税務上の「取替法」では計算方法が違います。

会計上の「取替法」とは、部分的取替に要する額を収益的支出(修繕費等)として処理する方法です。

例えば、鉄道のレールや枕木をイメージしてみてください。

鉄道のレールや枕木をイメージ!

これらはたくさんのレールや枕木が集まって一つの全体を構成していますが、それが有効に機能するためには、定期的にメンテナンスを行い、部分的に交換する必要があります。

そこで、交換したレールや枕木の購入に要した額を減価償却費の代わりに費用として計上するわけです。

尚、税務上の「取替法」とは、取得原価の2分の1に達するまでは「定額法」や「定率法」によって減価償却を行い、それ以降は会計上の「取替法」を行うといった方法であって、まさに減価償却と会計上の「取替法」の折衷案とでもいうべき方法です。

次回は、会計上の減価償却と税務上の減価償却について解説したいと思います。

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