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結局、差別化って何だろう?
あなたは、差別化戦略や差別化集中戦略などに用いられている「差別化」という用語を、どのような意味合いで使っているでしょうか?
白状すると、私の場合には、つい先日までは、『他社に対して優位なポジションを確立すること』といったような意味合いで使っていました。
しかし、先日、改めて「差別化」について考える機会があり、その時、ふと「差別化」を、優位なポジションを確立するといったような意味で使っていいのかと気になったわけです。

よく考えてみれば、「差別化」というのは、『他社との違いをつくること』です。
他社との違いをつくることで、戦略的に他社に対して優位なポジションを確立する、若しくは、戦略的に他社に対して優位なポジションを確立するために、他社との違いをつくるという関係にあるのであって、「差別化」そのものは、違いをつくることだけを意味するはずです。(そうですよね?)
そうであれば、優位なポジションを確立することは、戦略の目的であって、差別化はそのための手段であるという関係になります。
差別化、本当に難しいのは・・・
「差別化」を『他社との違いをつくること』という意味合いで捉えた場合、自社の製品やサービスの顧客に対して、『どのような判断基準を提示するか?』ということが、差別化戦略や差別化集中戦略などの本質であることが見えてきます。
つまり、どのような判断基準を顧客に提示することが、自社にとって有利になるのかを念頭に、差別化を行っていけばよいということです。
但し、ここで注意しないといけないのは、あくまでも、それを判断基準として利用するかを決定するのは顧客側であり、こちら側に、決定権は全く無いということです。
あくまでも『顧客志向』でなければ、「差別化」は全く機能しません。
たとえ自社にとって有利になる判断基準であっても、それが、顧客にとって意味のあるものであり、かつ、理解できるものでなければ、顧客は、そのような判断基準を使うことはないからです。

差別化により、あなたが提示した判断基準を顧客が使えないと判断した場合、今度は、顧客自身が、別の判断基準である『価格』を持ち出します。
あなたが提示した判断基準は無視をされ、あなたの製品やサービスと、顧客が考えるそれらの類似品との間で、「安いか?」「高いか?」を判断され、購入するかどうかが決定されてしまいます。
残念ながら、どういったものが顧客にとって意味のあるものであり、かつ、理解できるものであるかどうかは、あなたの立ち位置からは簡単には見えません。
しかも、顧客自身もそれが何かを分かっていないという場合も多いのです。(単純に顧客から意見を聞くだけでは、彼らの本当のニーズは見えてきません。)
ですから、『顧客志向』というのは、あなたが思う以上に難しいのです。
さて、経営者であるあなたは、どう思ったでしょうか?
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