続、差別化なんて、中小企業が出来るのか?その10

この度は、白石茂義公認会計士事務所のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

検索エンジンにより、いきなりこのページに飛んできた人は、その1から読まないと理解できないと思いますので、お手数ですが、その1から読んでみてください。

市場が急成長しても、他の企業が参入すると・・・

あなたの努力が功を奏し、アーリーアダプターと呼ばれる人たちの心をつかみ始めた時に、何かをキッカケにアーリーマジョリティと呼ばれる人たちまでもが集まり始めると、つまり、ちょっとしたブームが起きてしまうと、この市場を無視していた他の企業たちが参入しようと行動を起こします。

勝ち組みである彼らは、情報収集の重要性をよく分かっていますよ!

彼らの参入方法は決まっています。その6で説明した『模倣』です。更に、場合によっては、その5で説明した『低価格戦略』を交えて、市場浸透しようとしてきます。

あなたの商品やサービスとほぼ同じものを、あなたの商品やサービスよりも安価で売るのですから、価格に反応しやすいアーリーマジョリティたちは簡単に、そのような企業たちに流れて行ってしまいます。

あなたの努力を見ていたアーリーアダプターたちの一部は、あなたの会社のファンとして残ってくれるかも知れませんが、他の企業の商品やサービスの中に、彼らの要望をより満たす機能のものが現れたなら、次第にそっちを選択するようになるでしょう。

結果、あなたは競争に敗れ、その市場を撤退しなければならなくなるのです。

このような最悪のシナリオを回避するためには、他の企業たちが市場に参入しようとする前に、差別化を徹底することで、あなたの商品やサービスの機能の本質部分について、彼らが『模倣』できないようにする必要があります。

模倣をされないために!

上述のようなシナリオを回避するためには、まずは、アーリーアダプターと呼ばれる人々が何を求めており、何を高く評価しているのかを、とことん追求しなければなりません。

但し、彼らのニーズやウォンツを表層的になぞったとしても、本質部分にはたどり着けないことがほとんどです。

なぜなら、それらは、彼ら自身の中でも明確にはなっていないことがほとんどだからです。

この部分で手を抜くと、とんでもないコンセプトの商品やサービスを開発することになります。

だからこそ、その9で説明した、インターネットなどを活用した彼らとのコミュニケーションでは、彼らの意見に惑わされないように注意することが必要です。

結局は、商品やサービスの作り手側が、これらを想像し、探り当てる必要があります。

尚、これをやっておけば、市場が成長せずに衰退するというもう一つの最悪のシナリオを回避できる可能性が高まるでしょう。

次は、差別化の徹底です。

求められる機能の本質部分を見極めたなら、それらを実現するための強みを実装する必要がありますが、ここに工夫をする余地があります。

例えば、その4で紹介した光岡自動車の場合には、車のデザインで差別化を行っていましたが、更に、このデザインを機械による量産化が難しいものにすることで、他の企業がマネをできないようにしていました。

これ以外にも、複数の差別化を同時に行うことで、模倣を難しくする方法や、相手から見えやすい差別化と見えにくい差別化を組み合わせることで、間違った模倣をさせる方法などが考えられます。

最後に、ブランディング(ブランド化する)という方法についてです。

遅れてやってくるアーリーマジョリティたちは保守的な人達でもありますから、ブランドは彼らを自社の商品やサービスに導く灯台のような役目を果たします。

ブランド、つまり消費者の信用を獲得することは容易ではありませんが、これについても、アーリーアダプターと呼ばれる人々とのコミュニケーションを誠実に行うことで、その素地ができることになります。

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