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今回から、再び事業承継について、解説してみたいと思います。
事業承継について考える!その1のおさらいになりますが、事業承継とは、後継者の方に会社の経営を引き継いでもらうことでした。
ただ、事業承継というのは、後継者を指名するだけでは足りず、後継者が、実質的に事業を継続できるようにする必要があります。
事業承継は、後継者を指名したら終わりというものでは、決してありません。

まず、事業承継を行う準備として、企業価値の源泉について、考える必要があります。
その際、企業価値の源泉を、貸借対照表上の資産に限定せず、広く『会社の強みとは何か?』という観点から検討する必要があるのです。
会社の強みを分析したら、これらを引き継ぐための、種々の施策が必要になってきます。
特に中小企業では、経営者の個人的な能力や手腕によるところが大きい場合が多く、引き継ぎのための体制の整備等を進めるのに、多大な時間を要することになります。
場合によっては、そのような強みを、全て引き継ぐことは不可能であると判断せざるを得ない事態になるかもしれません。
そして、後継者の選定です。
事業承継の話になると、この後継者の選定がメインになりがちなのですが、上述の、企業価値の源泉が何かを分析・検討することと、この企業価値を引き継ぐための体制を整備することも、変わらないくらい重要です。
もちろん、会社の経営を引き継ぐ者が決まらなければ、そもそも事業承継をすることが出来ませんので、後継者の選定も極めて重要です。
しかし、後継者の選定が済んでいても、企業価値の源泉が何かを分析・検討しておらず、企業価値を引き継ぐための体制も整備されていなければ、会社の資産は承継がされても、企業価値の源泉が承継されず、会社は経営の危機をむかえる危険が高まります。
極端な例になりますが、例えば、ある会社の最も高い企業価値の源泉が、先代の経営者のカリスマ性に裏付けられたブランド価値や、信用力とかだったらどうですか?
株式を譲り受けることで、会社の資産を、後継者が引き継ぐことは可能ですが、先代の経営者のカリスマ性に裏付けられたブランド価値や、信用力までは引き継げませんよね。
この場合、後継者となった現経営者に、先代経営者と同じようなカリスマ性がないと、会社は経営の危機をむかえるのではないでしょうか?
そういう意味でも、企業価値の源泉が何かを分析・検討することと、この企業価値を引き継ぐための体制を整備することは重要なのです。

親族等に贈与・相続で引き継ぎを行うケースの場合、税理士に事業承継の相談をされる方が多いと思いますが、企業価値の源泉が何かを分析・検討することと、この企業価値を引き継ぐための体制を整備することまでアドバイスをしてもらっているでしょうか?
おそらく、贈与税や相続税対策だけではないでしょうか?
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