事業承継について考える!その1

経営者の皆様、いつも私のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今回から数回にわたって、事業承継について、解説してみたいと思います。

ごくたまにですが、事業承継について相談してくる方の中に、事業承継を間違えている方がおられますので、初回の今日は、『そもそも事業承継とは何?』というところから解説したいと思います。

事業承継?

まず、事業承継とは、後継者の方に会社の経営を引き継いでもらうことです。

ただ、後継者を指名することでは足りず、後継者の方が、きちんと事業を継続できるようになるまで、一連の手続きを踏まなければなりません。

中小企業の多くは、オーナー社長であり、社長の個人的な能力や手腕により会社経営が成り立っている場合が多く、このような属人的な資産を引き継ぐには、かなりの時間を要します。事業承継は、簡単にできるものではないのです。

そのため、事業承継の準備に着手するのは、出来るだけ早い方がよく、手遅れにならないようにすることが、非常に大事になってきます。

次に、これは世間一般ではあまり触れていませんが、引き継ぐ事業というのは一定の価値があるものでなければ、意味がありません。

大変失礼ですが、巨額の債務超過になっているような会社の場合は、事業承継の問題ではなく、事業再生の問題になるかと思います。

そのため、無理にご子息に引き継ぎをお願いするよりも、そのような会社の資産に一定の価値を見出している方がおられるのならば、その方に売却し、事業を再生してもらう方が、社会的にも有益な場合があると思います。

場合によっては、清算のタイミングを検討しなければいけないかも知れません。

もちろん、ご子息の方が引き継ぎたいと言われているならば、事業継続というよりも事業再生に力点を置いて、検討していくことになろうかと思います。

更に、事業承継は、親族等に贈与・相続という形で引き継ぎを行うケースと、第三者にM&Aという形で引き継ぎを行うケースとでは、対策が全く逆になるので、そもそもどちらのケースで引き継ぎを行うかをきちんと見定める必要があります。

事業承継は、引き継ぎのケースによって、対応が変わります。

親族等に贈与・相続という形で引き継ぎを行うケースでは、なるべく贈与税・相続税が安くなるように、企業価値を低くするような対策が必要となります。

一方、第三者にM&Aという形で引き継ぎを行うケースでは、なるべく売値が高くなるように、企業価値を高くするような対策が必要となります。

最悪なのは、親族等に贈与・相続という形で引き継ぎを行うケースを想定していたのに、親族等に引き継いでもらえず、慌てて、第三者にM&Aという形で引き継ぎを行うようなケースの場合です。

ですから、事業承継は綿密な計画を立てる必要があるのです。

次回は、企業価値について解説したいと思います。